年末調整の記入例扶養控除等異動申告書記入編

まずは、当サイトを御覧いただきありがとうございます。
年末調整、毎年悩んでいませんか?
この記入編では一般的な記入についてご説明しております。

近年マイナンバーの導入でweb申告の企業様も増えてきましたが、申告用紙での提出がまだ主流の為、税務署から発行されている申告用紙を元に記入例を説明させていただきます。
形式の違う用紙を使用(システム用)している企業様もおりますが、記入項目が大きく変わっている訳ではありませんので、項目を確認していただければご理解いただけると思います。

今回のテーマ
◯記入する前に知っておくこと(要必見)
◯年末調整扶養控除等異動申告書記入例

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◯記入する前に知っておくこと

今回記入例をご説明致しますが、国民の多数が勘違いしている2点についてまずご説明致します。(大切なことなので必ずお読み下さい)

1点目

[扶養控除等(異動)申告書]について皆さん、現状を記載していませんか?
実はこの用紙は来年度の申告書となっております。この記事は2017年(平成29年)に書いておりますので、年度末に記入する申告書は2018年(平成30年)となります。
意味合いとしては「来年一年間この扶養(家族)構成になりますのでそれに合わせて所得税を計算して下さい」ということなのです。

例をあげますとお子さんが現在学生で4月から働く場合、今年度該当している扶養控除は来年度該当致しません。
扶養有り:月給30万の給料で所得税が毎月5千円(×12ヶ月)でした。年間60、000円の税を収めました。
扶養無し:月給30万の給料で所得税が毎月8千円(×12ヶ月)でした。年間96,000円の税を収めました。
これが途中で扶養が有りから無しになった場合
ここで現状を申告した場合に1~3月は5千円(×3ヶ月)で就職しましたと会社に報告し4~12月(×9ヶ月)は8千円納めます(87,000円)
年末調整では96,000円が年税額ですよとなりますが9,000円不足なので追加で納めて下さいとなってしまいます。

支払った税金が足りないので徴収しますって年末に言われるのって凄くショックかもしれませんが、こういったことが原因です。もちろん予期せぬ変更もありますのでこれだけとは言えません。
不慮の事が起きる場合もありますし、就活中だったのが就職できた
逆のパターンで言えば、退職して扶養になった
その為の[扶養控除等(異動)申告書]です

2点目

提出した申告書を税務署及び国に提出していると思われている方がおります。
申告書は年末調整で所得税の計算後、企業側で7年間保管しています

――――― 法令では ―――――
給与所得者の扶養控除等申告書等の提出を受けた源泉徴収義務者は、その申告書等の提出期限の属する年の翌年1月10日の翌日から7年間保存する必要があります。
(注)税務署長から提出を求められた場合には、提出する必要があります。] ――――― となっています ――――

従業員が間違えて訂正して、これ税務署通る?と聞いてくるので勘違いしているのだなと、思います

これは個人的な見解ですが、担当者としては税務署に提出するものと勘違いしてもらった方が記入する側も不備があったらどうしようとか注意してくれるので、この勘違いはありがたいです

以上2点は知っておいて下さい。

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◯年末調整扶養控除等異動申告書記入例

記入致しました家族構成
受給者本人 : 年末太郎
配偶者   : 年末花子 (身体障害者2級/年収見込み130万/同居)
子1    : 年末一郎 (無職/同居)
子2    : 年末一子 (精神障害1級/大学生1年/同居)
子3    : 年末ニ子 (海外留学中/高校生/別居)
子4    : 年末二郎 (小学生/同居)
母     : 年末お婆 (72歳/年金暮らしをしている/別居)
※子3は仕送りをしている
※父は他界し一人暮らし母には仕送りをしている
ありえない設定ではありますが色々なパターンを組み込む為に上記設定に致しました。

用紙上部の受給者部分
扶養控除申告書(受給者)

左側はお勤め先になります、会社によって未記入でOKや印字及び判子が押されている場合もあります。何も指示がなければ記入しましょう。
添付ファイルでも説明はありますが、法人番号はネット検索可能です。
検索用に国税庁のリンク貼っておきます
法人番号検索

用紙中段以下の扶養者者部分
この辺が皆さん記入に迷う部分だと思われます
扶養控除申告書(扶養親族)
リンクファイル内(注意1)にも記載しましたが、扶養控除を受ける被扶養者を記載致します
配偶者を記入しましょう。
今回の設定では「配偶者:年末花子(身体障害者2級/年収見込み130万/同居)」
1.氏名、生年月日、住所を記入
2.老人に該当可否(日付要確認)該当の場合は◯を記入 →該当無し
3.来年の見込み額(今年を元に概算で記入) →130万見込み

子1を記入しましょう
今回の設定では「子1:年末一郎(無職/同居)」
1.氏名、生年月日、住所(同上でOK)を記入 →同上
2.特定扶養に該当可否(日付要確認)該当の場合は◯を記入 →該当無し
3.来年の見込み額(今年を元に概算で記入) →無職のため0

子2を記入しましょう
今回の設定では「子2:年末一子(精神障害1級/大学生1年/同居)」
1.氏名、生年月日、住所(同上でOK)を記入 →同上
2.特定扶養に該当可否(日付要確認)該当の場合は◯を記入 →該当有り
3.来年の見込み額(今年を元に概算で記入) →学生で収入無しのため0

子3を記入しましょう
今回の設定では「子3:年末ニ子(海外留学中/高校生/別居)」
1.氏名、生年月日、住所を記入 →別居なので居所を記入
2.特定扶養に該当可否(日付要確認)該当の場合は◯を記入 →該当有り
3.来年の見込み額(今年を元に概算で記入) →学生で収入無しのため0
4.送金した履歴、現金書留や振込明細等受給者の収入で生活している事実の証明

母を記入しましょう
今回の設定では「母:年末お婆(72歳/年金暮らしをしている/別居)」
1.氏名、生年月日、住所を記入 →別居なので居所を記入
2.老人に該当可否(日付要確認)該当の場合は◯を記入 →該当有り
3.来年の見込み額(今年を元に概算で記入) →年金の受給が年30万
4.送金した履歴、現金書留や振込明細等受給者の収入で生活している事実の証明

扶養控除を受ける人は以上ですが障害者を記載する欄があります。
配偶者、子2が障害者です
該当する箇所に◯と人数を記載しましょう
更にその右側に内容とありますので、障害者手帳の内容を必要最低限記入します。
※会社によって、手帳の写しを確認及び提出を求める場合もあります。

ここまで記入するのも大変だと思いますが、老人の該当、特定扶養の該当、障害者の該当によって通常よりも多くの税額控除を受けることが出来ます。
※殆どの場合、万単位で変わりますので、正確に記載しないと必要以上に税金を納めたり、多く控除しすぎた為に翌年に是正処置により追加で収める事もありますのでご注意下さい。

最後に子4を記入しましょう
今回の設定では「子4:年末二郎(小学生/同居)」
1.氏名、生年月日、住所(同上でOK)を記入 →同上
2.国外の場合は◯を記入
3.所得がある場合は見込額を記入
※例.中学生等で新聞配達を行い所得がある場合

今回ご説明致しました内容は、国税庁のHPにもあります。
私の記載で不足している部分もありますので、添付致します。
それ以外にも申告書裏面に説明がありますのでそちらも添付致します。
国税庁(記入例)
扶養控除申告書(申告書裏面)

以上が記入した部分についての説明となりますがマイナンバーについてご説明致します。
受給者欄の記入でもご説明致しましたが、こちらは企業毎で取扱が違いますのでご確認下さい。
当サイトの別記事に年末調整とマイナンバーについてご説明していますので、詳しく知りたい方は御覧ください。

準備編も合わせて御覧頂けるとより、ご理解いただけます。

今回のまとめ

◯記入する前に知っておくこと(要必見)
◯年末調整扶養控除等異動申告書記入例

最後までご覧頂き有り難うございました。
この記事を見てもまだまだ悩まれると思いますがそれだけ内容は複雑ということです
少しでも記入のお役に立てていれば幸いです。

※準備編でも記載しましたが、提出前にスキャン及び写真で撮る等し来年の参考資料にすることをおすすめ致します。

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