乳がんに気付いたきっかけや検査結果の心境、家族の反応は?

私は36歳で乳がんになり2年経った今も乳がんと共に生きています。
私が乳がんに気付いたきっかけや検査の告知を受けた時の心境、家族に伝えた時の様子がどうだったのか?
芸能人で公表されている方もいらっしゃいますが一般人の声って身近に居なければ聞こえてくることはないですよね。

私はこの記事を通じて乳がんの方の心境を少しでも理解していただけたり、ご自身で悩まれている方に対して、私だから伝えられる事、力になれるのではないか?と思い記事を書かせていただきます。

もくじ
◯乳がんに気付いたきっかけ
◯乳がん検査結果を見た時の心境
◯乳がんとわかった時の家族の反応

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◯乳がんに気付いたきっかけ

一般的に乳がんに気付いたきっかけでまず挙がるのはこの二つです。

・ 定期健診で見つかる
定期健診は一般的にマンモグラフィーや超音波(エコー)検査が行われます。
ここで乳がんが疑われるしこりが見つかっても、細胞を取って悪性かどうか確認してもらうまでは分かりません。定期健診で見つかる乳がんは初期のことが多いです。

・ 自分でしこりに気付いた
自分で乳がんに気付いた人は、お風呂や着替えの時に偶然しこりに触れたのがきっかけのようです。既に大きくなり進行している可能性があるのですぐに検査が必要です。

もし、しこりが見つかったら‥

現在、乳腺外科は予約が取りにくい状況が続いています。何ヶ月も先になるより待ち時間を覚悟して施設の整った病院ですぐに検査してもらいましょう。
ただし、授乳中のしこりは乳腺の詰まりかもしれません。
ずっと同じ場所にあってマッサージをしても詰まりが取れないような硬いしこりなら念のため病院で診てもらいましょう。

↓ここから私の体験です。

私は自分でしこりに触れて気付きました。

夜中に左胸が急に痒くなって掻いていると、ゴリっと何かに触れました。その瞬間は今でも鮮明に覚えています。

しっかり触って確かめると平べったい石が張り付いているような感覚でした。ネットで調べると良性のしこりはプニプニして可動性がありますが、私のしこりは何度触っても硬く根を張っているように動きませんでした。

実は授乳中から左胸に小さな砂粒のようなしこりがあったのです。でも、その時は何個もできていたので乳腺の詰まりだと思っていました。今となっては、一つだけいつも同じ場所で詰まりが取れないしこりがありました。

それから卒乳して一年で、砂粒だったしこりは約2センチまで大きくなってしまいました。

一週間様子をみても変化は無く、これは乳がんに間違いないと確信しました。

近くの乳腺外科病院に電話すると予約が2カ月先と言われたので、大学病院で4時間待って検査してもらい、その日のうちに「乳がんの疑い」と診断されました。

以上が私が乳がんに気付いたきっかけです。

産後、専業主婦だった私は職場の健康診断もなく、自治体の健診も対象が40代からなので受けていませんでした。
健診を受けていれば、もっと早く見つけてもらえたかもしれないし、乳腺の詰まりを疑っていれば、もっと早く治療ができたかもしれません。

乳がんは進行が早いタイプだと1ヶ月治療が遅れるだけでリスクが上がります。私も「2カ月待たなくてよかった」と主治医に言われました。
乳がんかもしれないと思ったら、迷うことなく病院に行くことを強くおすすめします。

◯乳がん検査結果を見た時の心境

検査結果を待っている方は今、不安と恐怖で非常につらい心境だとお察しします。
私もそうでした。
ここでは当時の私の心境を紹介します。

・結果

検査結果を見て「乳がんの疑い」と告げられても、まだ良性かもしれない、何かの間違いかもしれない、と微かな望みを持って再検査を受けました。
体験した人が痛かったという細胞診では痛みは感じませんでした。細胞を採取する機械がパン!パン!とピストルのような大きな音だったのは覚えています。

「検査結果は1週間後に。」と言われましたが4日後に電話がかかってきて、その場で「残念ながら悪性でした。」と告げられました。

検査結果がわかるまでの期間は本当に何も手につかなくて、ネットで体験談を検索しては、悪性を否定してくれる情報を探していました。
このシロクロ分からない中途半端な時期が長く感じて辛かったです。

結果を知って、やっぱりか・・と覚悟はしていましたが、下の子どもは当時まだ3歳です。
この年で母親が乳がんになるなんて、かわいそう過ぎて何度も「ごめんね。」と寝顔に言いました。

子どもを見る度に、いつまで一緒にいてやれるのだろう、という無念さがすぐ込み上げてきて涙が溢れそうになるのです。

私の様子がおかしいことに気づいたのか、3歳の息子が突然、「ママ!ぼくが大きくなったらママをおんぶしてあげるね。」と言って飛びついてきました。

乳がんが発覚する前なら私は嬉しくて抱きしめたはずです。でも、その時は、「ごめん、大きくなるまでママは生きられないかも。」と思ってしまってポロポロ泣きました。

子どもの前で泣いたのはその時だけです。
「嬉しくて泣いてるんだよ。早く大きくなってね。」と抱きしめました。

それまでは子どもたちの入学式、成人式、結婚して孫が産まれておばあちゃんになるんだろうな、という漠然とした未来を想像していました。
誰も自分ががんになるなんて考えて生きていないのですから、私もまさか乳がんになるなんて思いもしませんでした。

・告知の様子

3日後、病院で正式に左乳房がんステージ2と告知を受けました。検査結果の画像を見ると、いびつな形のしこりがはっきり映っていました。乳がんはステージも重要ですが、がん細胞のサブタイプが治療を大きく左右します。

私は乳がんの中でも悪性度の高いタイプでした。でも、このタイプは治療法がたくさんあることを事前に知っていたので落ち着いて話が聞けました。

私が事前に調べておいたこと(ざっくりです)

・乳がんのサブタイプ
・乳がんの治療法
・乳がんの全摘と部分切除の違い

ステージや生存率が気になりますが、意識的に見ないようにしました。
自分がどうして乳がんになったのか知りたかったですが主治医も原因は分からないと言いました。
乳がんリスクの項目を見てもどれも当てはまりません。だから、当てはまらないから自分は大丈夫なんだと絶対に思わないで欲しいです。

病院からの帰り道、周りを見ればたくさんの親子がいます。私だけ全く違う世界に生きているようで自分が惨めでした。
もう戻れない。

乳がんなんかになりたくなかった・・・

でも、今は違います。乳がんは私の体の一部になりました。勝ち負けのある闘いではなく、共に生きるものだと思えてから、乳がんに対する怒りや怖さも和らいでいきました。

必ず乗り越えることができます。

◯乳がんとわかった時の家族の反応

乳がんとわかった時、真っ先に家族が悲しむ姿を想像しました。
言わずに済むなら秘密にしておきたい・・・でも治療によっては家族の助けが必要な場合があります。どうやって私が伝えたのか、その様子と家族の反応です。

夫は検査に行くことを知っていたのですぐに話せましたが、両親と子どもたちは伝える準備が必要でした。

ある程度、覚悟をしていたはずの主人でさえ、結果を話した時は「嘘でしょ?」と何度も何度も聞いてきて信じられないといった様子でした。

一緒に病院で告知された時に初めてその現実に直面し、大泣きしていました。口数の少ない夫から何か言われた記憶はないですが、かえってその方が楽だったかもしれません。

次は両親です。私の場合、初期治療だけで一年半に及ぶ見通しでした。
一週間の手術入院と抗がん剤による脱毛は避けられず、両親に隠しての治療は不可能と判断しました。

主人は出張の多い仕事で不在が多く、子どもの世話は両親の手伝いが必要で
母にのしかかる負担を思えば、なるべくショックを与えたくありませんでした。

そこで両親には「乳がんになってしまった」とは言わず、「乳がんが早く見つかって良かった」と連呼しながら報告しました。

泣き崩れるかもしれないと心配しましたが、作戦は成功し、思ったよりスムーズに受けいれてくれて、どこか孫の世話を楽しみにしているようにも見えました。

遠方の義理の両親は電話口で泣いていました。やはり離れて暮らしているので心配でしょうし、夫に迷惑かけて申し訳ないとただ謝るしかできませんでした。

子どもたちは乳がんを知らなかったと思います。ちょうど有名アナウンサーの闘病が取り上げられていた時期だったので、しばらくは乳がんと言わないでおこうと大人の間で取り決めました。

でも、治療で入院すること、髪の毛が抜けることは言っておく必要があります。
子どもには「ママのおっぱいに悪いできものができたから治さなければいけない」と話しました。

当時8歳だった長男は、「学校はどうするの?」「ご飯は誰が作るの?」と自分たちがこれからどうなるのか生活の心配をしていたので、おばあちゃんが手伝ってくれると伝えると安心したようでした。

一方で次男は「だから急におっぱいが、からくなったの?」と変なことを言いました。
今は推奨されませんが、次男が卒乳する時に乳首に辛子を塗ったことがあるからです。それを覚えていたようで、次男の思いがけない発言でみんなが笑い、空気が和みました。

乳がんだからと言って暗い家族でいる必要は無いのです。今では温泉だって隠さずに入浴して、子どもは、「おっぱいが一個なのママだけだね!」なんて大声で言います。私のかつらを被って、おばさんごっこを始めるので、子どもたちのおばさん風の会話に爆笑しています。

同じ時間なら笑って過ごした方が人生は豊かになります。
乳がんは闘うものではなく共に生きるものだと思えたら、自分が乳がん患者であることなんて忘れてしまうのです。

まとめ

乳がんに気付いたきっかけから予後の違いを知るのは難しいですが、定期健診は画像でしか分からないような小さながんを発見できることがあります。
早く見つかれば切って終わりで済むので健診は必ず受けましょう。自分でしこりに気づいた人は、すぐに病院で調べてもらいましょう。

専業主婦や自治体の無料健診の対象外の若年僧の女性は、自費ですが医療機関で検査してもらうか自宅で定期的に乳房の自己検診をおすすめします。

しこりの感触を詳しく知りたい人は、乳がん撲滅キャンペーンやがん保険の販促イベントで、模型を使って触れる機会がありますので、ぜひ利用してください。彼女や奥さまのために男性も恥ずかしがらずに体験してほしいと思います。

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